「フィリピンのヒップホップが今、面白い!」って知っていましたか?
ドゥテルテ政権時代の麻薬戦争や貧困問題など社会問題がまだまだ渦巻くフィリピンではヒップポップの音楽で問題提議を起こしフィリピンを変えようとしているラッパーが数多く存在します。
今回の記事では、2020年最新でフィリピンの人気ヒップホップまとめ12選をご紹介します。
- ヒップホップが好きな方
- フィリピンのヒップホップを知りたい方
この記事で伝えたいこと
フィリピンのヒップホップシーンが面白い!

フィリピンのヒップホップは西洋からインスピレーションを得ることが多く、海外の文化を取り入れつつ独自のスタイルで、国内のヒップホップトラックを数多くリリースしています。
フィリピンでのヒップホップの最初のリリースは1980年にまで遡り、Dyords Javierの「Na Onseng Delight」でした。
テレビで定期的にブレイクダンスが見られる80年代では、FrancisMのラップアルバム「Yo」がリリーズされ、彼はフィリピン国内のヒップホップシーンで偉大な地位に着き、2009年に白血病から亡くなるまで脚光を浴びました。
現在では、他の国と同様にヒップホップはフィリピンの主流の文化の一部です。
ヒップホップカルチャーがフィリピンに文化として根付いた一つの要因はテレビ番組の「FlipTop Battle League(フリップトップ)」で、世界で最も注目されているラップバトルリーグの 1つです。
2017年にはフィリピンのヒップホップアーティスト・Abraが主演する映画「Respeto」が、2017年長編映画祭で「最長長編映画・最優秀助演俳優・最優秀編集・最優秀映画撮影・最優秀サウンド」の多くの賞を獲得するなど評価されました。
フィリピンのヒップホップ番組

テレビ番組の「FlipTop Battle League(フリップトップ)」はAlaric Riam Yusonによって設立された10年以上続く、フィリピンのヒップホップのバトルラップ番組です。
FlipTop Battle LeagueはYoutubeで15億回以上の視聴回数を獲得し、国際的に人気を集めている番組です。フィリピンの現代のヒップホップシーンで活躍するアーティストも輩出しています。
その他に音楽フェスも主催し、国内最大のヒップホップのフェス・FlipTop Festival(フリップトップフェスティバル)では全国から200人以上のヒップホップアーティストが参加するイベントも行っています。
いかに国民からフィリピンのヒップホップに支持されているかが伺えます。今後もフィリピンのヒップホップは時代にあわせてスタイルを変え成長していくのではないでしょうか。
フィリピンの人気ヒップホップ12選

以下では、フィリピンの人気ヒップホップを厳選して12選でご紹介します。アーティスト紹介と共に人気のトラックも一緒に紹介するので気になった方は聴いてみて下さい。
- OWFUCK
- Delinquent Society
- 727 Clique
- Shanti Dope
- ALLMO$T
- Al James
- Bawal Clan
- Kartell’em
- Bugoy na Koykoy
- Ruby Ibarra
- Psychedelic Boyz
- Pricetagg
OWFUCK

OWFUCKはBawal Clanの一部のメンバーで結成されたマニラのトンドを拠点とする3人組のヒップホップクルーです。
現在、彼らは7年間以上アンダーグラウンドミュージック業界を盛り上げており、現在ではフィリピンでヒップホップ代表するアーティストです。
OWFUCK – Gin At Marijuana
Delinquent Society

Delinquent Society(ディリクエント ソサエティ)はフィリピン第三の都市・ダバオを拠点とする4人組のヒップホップクルーです。
フィリピンの音楽メディア・Careless Music Manilaにも紹介されるなど、国内のヒップホップシーンで人気のアーティストです。今後は海外でも活躍できるようマーケティングを広げていくそうです。
Delinquent Society ft. Rjay Ty & DJ Buddah – YATKAPE
727 Clique

727 Clique(727 クリーク)はOwfuckから3名と2人の写真家/ビデオグラファーを含む、12人のメンバーで構成されるヒップホップグループです。
創設者のThird Flo ‘とAlas Ng Beatsは10年以上にわたってフィリピンのラップシーンを盛り上げてきました。727 Cliqueのトラック「Family Day」はさわやかなメロディの明るい楽曲でノスタルジックな感覚にさせてくれます。
727 Clique – Family Day
Shanti Dope

Shanti Dope(シャンティ ドープ)は当時、高校生で17歳の時にメジャーレーベルから華々しくデビューしたラッパーです。
ヒット曲の「Nadarang」はフィリピン国内のヒップホップシーンで最もバズった楽曲の1つです。楽曲のリリックには社会問題である麻薬戦争などの問題提議も行っています。
Shanti Dope – Nadarang
ALLMO$T

ALLMO$T(オールモスト)はフィリピンのルソン島中部にあるオロンガポを拠点とするヒップホップクルーです。メンバーの出会いは地元の大学仲間2人がSNSで見つけた2人の計4名で結成されました。
2018年、に最初のシングル「Bagay Tayo」をリリースし、2019年には、Viva Recordsとレコード契約を結びました。
メンバーの一部はカナダやイタリアに住んでいる為、メールなどを通して楽曲制作を行っています。
ALLMO$T – Bagay Tayo
Al James

Al James(AJ ジェームス)は首都・マニラを拠点とするラッパーであり、ヒップホップクルーのBaryo Berdeのメンバーの1名でもあります。
フィリピン国内の大型野外フェスに出演するなど国内で人気の高いラッパーです。
Al James – Ngayong Gabi
Bawal Clan

Bawal Clan(バーワル クラン)はタガログ語で「禁止された一族」という意味を持つ総勢15人のメンバーが所属するヒップホップクルーです。
メンバーの中には、アメリカ在住、映画製作者、デザイナーなど多種に渡る業種の方が在籍しています。その中には黒人アーティストも混じっており、フィリピンでは非常に珍しいです。
Bawal Clan – Yoga Flame
Kartell’em

Kartell’em(カルテルエム)はラッパー、スケーター、グラフアーティストなど総勢10名のマカティを拠点とするヒップホップクルーです。楽曲以外でもライブパフォーマンスがエネルギッシュで最高のクルーです。
2012年に友人の家のたまり場として集まった際に、フリースタイルセッションを交えながら楽しんでいたことがヒップホップクルーを結成したキッカケです。
Kartell’em – Posse
Bugoy na Koykoy

Bugoy na Koykoyは、フィリピンで最も多作なラッパーの1人で、自身のミュージックビデオやVlogをほぼ毎週投稿しています。
ラッパーになる前の人生は、麻薬のディーラーでした。過去の経験など「血なまぐさい薬物戦争の物議」を歌ったトラックなどもリリースしています。
Bugoy na Koykoy – She Wanna Fuck feat. Ives Presko
Ruby Ibarra

Ruby Ibarra(ルビー イバラ)は1991年生まれのカリフォルニア州サンロレンツォ出身のフィリピン人ラッパーです。故郷はタクロバンです。
ラップ中ではタガログ語、ワライ語、英語をしようします。ワライ語はオーストロネシア語族の言語で、レイテ島、サマール島、ビリラン島で話されています。
フィリピンの女性ラッパーでは最も知名度と人気があります。
Ruby Ibarra – US (ft. Rocky Rivera, Klassy, and Faith Santilla)
Psychedelic Boyz

Psychedelic Boyz(サイケデリックボーイズ)は見るからに極悪なビートに合わせて歌い上げる6人組のヒップホップクルーです。特に説明はありませんが、楽曲が格好良いのでまずは聴いてみて下さい。
Psychedelic Boyz – Rawstarr ‘Til I Die
Pricetagg

Pricetagg(プライスタグ)は社会の問題を定義することで大きな話題を呼んでいるフィリピンのラッパーです。
有名なトラックではフィリピン人の俳優・Christopher Roxasと Epy Quizonが違法な取引を行っている等とリリックして歌っています。
日本ではなかなか出来ない大胆なリリックですが、フィリピンではOKみたいです。
Pricetagg – Kontrabida (feat. CLR)
フィリピンの人気ヒップホップまとめ

まとめて見るとフィリピンのヒップホップ文化はかなり面白いことになっていました。特に今までメディアのメインであるテレビのバトルラップ番組「FlipTop Battle League」は間違いなくフィリピンのヒップホップ文化をよりメジャーにし多くのファンを魅了したと思います。
まだまだ麻薬戦争や貧困問題等の社会問題が多いフィリピンでは、ヒップホップの音楽の力を借りながら少しでも社会が良くなることを祈ります。
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