フィリピン・セブ島はグラフティを中心にアートが盛んな土地と言えるでしょう。
しかしながら、セブ島のアーティストの大半がアンダーグラウンドで活躍しており、町中でグラフティーは目にしますが実際に名前の知らないアーティストが多いのが現状です。
今回の記事はセブ島のグラフィティアーティストを中心に活躍している方を紹介します。
この記事で伝えたいこと
セブ島はグラフティの聖地

そもそもグラフティの意味をご紹介致します。
グラフィティ (graffiti) は、エアロゾールアート (aerosol art) ともいい、スプレーやフェルトペンなどを使い、壁などに描かれた図像のことである。グラフィティを描く者のことを、ライター (writer) やペインター (painter) という。日本ではグラフィティを落書き(scribble)と言い表すこともある。
出典:Wikipedia
セブ島に一度は観光や留学等で訪れたことがある方は、お気づきかもしれませんがセブ島は町中の至る所でグラフティを目にします。セブ島は世界的に見てもグラフィティが盛んな土地といえます。その理由のは2つで「グラフィティが格好良いと思う若者が多い」ことと「街を見回る警察が少ない」事実が重なっているからです。
セブ島でグラフティがある場所4選

以下ではセブ島で見つけることの出来るグラフティのエリアを紹介します。基本的には町中の人通りが多い大通り沿いの壁に描かれていることが多いです。セブ島でグラフィティを観る際は以下のエリアに足を運んでみて下さい。
Kukuk’s Nest
Kukuk’s Nestはセブ島のアンダーグラウンドシーンを語る上で欠かせない民家を改装したレストラン・バーです。2019年にセブ島のローカルグラフィティアーティスト「PEACE CLUB」がグラフィティアーティストのイベントを開催し、現在2020年でもKukuk’s Nestの建物や、その周辺はグラフィティだらけです。
Escario Street
セブ島で最も人気がありグラフィティの書き換わる周期が早いのはEscario Streetです。特にアヤラモールからゴールデンピークホテルまでの大通り沿いの壁にグラフィティを見つけることが出来ます。
Pacific Originals周辺
セブ島ローカルアパレルショップのPacific Originals周辺の壁にグラフィティを観ることが出来ます。このエリアは小さな路地になっており、歩いてみて回れます。
Soriano Avenue
Soriano Avenueは今回、紹介する4つのグラフィティのエリアの中でもっともグラフティの数の多い場所です。ここのエリアはストリートチルドレンが夕方以降出現し治安が良くないので日中に行くことをお勧めします。
セブ島のグラフティ ローカルアーティスト8選

以下ではセブ島の町中で見つけることの出来るローカルグラフティアーティストをご紹介致します。アーティスト名と一緒に各SNSのリンクも張っておきますので、気になるアーティストを見つけたらフォローしてみて下さい。
- PEACE CLUB
- Soikavomiter
- Hansoy Jurado
- AJ TABINO
- Alcy Salazar
- Karingkay
- Distort
- Bastinuod
PEACE CLUB

PEACE CLUBはセブ島のローカルグラフィティ集団でローカルストリートウェアショップの「The Good Neighborhood」や「STRAP」とコラボしTシャツやキャップの販売も行いました。Escario StreetやKukuk’s NestのエリアでPEACE CLUのグラフティを見つけることが出来ます。
Soikavomiter

セブ島で最も有名なグラフティアーティストでありながら、強烈な印象を与える作品を残す「Soikavomiter」はEscario Streetやガイサノカントリーモール付近で彼のグラフティを見つけることが出来ます。Soikavomiterは2018年にセブ島のギャラリー・Qube Galleryで個展を開いたり、アヤラモールのFeliciの店頭に絵が飾られたり人気が高く評価されているセブ島のグラフティアーティストです。
Hansoy Jurado

Hansoy Juradoは文字を綺麗な曲線に描くグラフィティアーティストです。写真はマンダウエにあるコワーキングスペースThe Companyに描かれているグラフィティです。セブ島の路上でも彼の作品を見つけることが出来ます。
AJ TABINO

セブ島の女性のグラフィティアーティストAJ TABINOは美的な曲線を上手に利用したグラフィティアーテイストです。TUF Barbershop ITパークなどにも彼女の作品を見ることが出来ます。
Alcy Salazar

Alcy Salazarは奇妙なグラフィティで目につく作品を多く残すセブ島のグラフィティアーティストです。Escario StreetでAlcy Salazarの作品を見つけることが出来ます。グラフィックも得意とするAlcy Salazarはフライヤーのデザイン作成なども行っています。
Karingkay

セブ島の町中で見かける写真の顔はKaringkayが制作したものです。それ以外にもグラフィティも描きます。Karingkayの作品はセブシティの町中でランダムに貼り付けられ、至る所で見つけることが出来ます。
Distort(マニラ)

マニラの人気グラフィティアーティストのDistortはセブ島の町中で見つけることが出来ます。特にPacific Originals周辺やKukuk’s Nestのエリアを散策すると見つかります。現在ではDistortの制作するフィギュアやエコバック等も販売しているそう。
Bastinuod

最後にご紹介するのはセブ島のペインターでBastinuodです。水彩画を用いたような優しいタッチでセブ島の日常の景色を描きます。Bastinuodの作品はポストカードやステッカーで購入可能です。セブ島のお土産にもお勧めです。
セブ島のグラフティは違法

「ストリートアート」は公共の財産を汚し、破壊的であるとされています。 スプレーペイントの使用を禁止するために、セブ市長は防止条例のいくつかの改正を行っています。市条例第1361号の改正で落書きを壁にする事は禁止されます。
条例は、エアゾール塗料を使って壁や構造物を破壊した者を罰することになるという。違反者は、1,000〜5,000ペソの罰金、または最長30日間の懲役になります。また、5〜10日間のコミュニティサービスを実施し、破損した資産を復元する必要があります。
セブ島のグラフティアーティストの現実

セブ島のグラフィティアーティストは、サポートの不足や世間の受け入れなど、多くの課題に直面しています。いまだに多くの人にとって、グラフィティは「破壊行為」です。今後、セブ島のグラフィティアーティストは作品を通し、主に社会問題についてメッセージを送り理解を得ようとしています。
セブ島のグラフィティアーティストの最も課題となることは、使用する機材やペンキなどの出費を負担できるスポンサー探しだそうです。資金がないと、セブ島のグラフィティシーンを存続させることは難しいのが現実です。
現在、セブ島のグラフィティアーティストの一部は仲間の中小企業のグループにより、資金のサポートを受けていますが、いまだに資金とスポンサーが不足しています。
セブ島のグラフティまとめ

探してみるとセブ島には数多くのグラフィティ作品が見つかります。上記を参考にして街を見てみるとそれぞれグラフティアーティストの名前もわかり、より興味深く作品を楽しめるキッカケになるかも知れません!