フィリピンの公用語はなに?【フィリピン語の歴史と背景】

フィリピンの公用語はなに?【フィリピン語の歴史と背景】

フィリピンには「タガログ語」と「英語」という2つの公用語があり、日常生活ではこれらを使い分けながらコミュニケーションが行われています。

特に、学校教育やビジネスでは英語が広く使用される一方で、家庭やローカルコミュニティではタガログ語や各地域の言語が話されることも多くあります。

また、フィリピンには180以上の言語・方言が存在するとされ、多言語国家としても知られています。本記事では、フィリピンの公用語の歴史や背景、スペイン・アメリカ統治時代の影響、現代の言語事情についてわかりやすく解説します。

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  • フィリピンの公用語を知りたい方
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フィリピンの公用語は何語?

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】
フィリピンの公用語2つ
  • タガログ語
  • 英語

フィリピンの公用語2つあり『タガログ語と英語』です。

このフィリピン語であるタガログ語はフィリピン全土に広まっていますが、各離島に独自の言語が存在するため、日常会話でタガログ語を話すのはルソン島です。

フィリピンの歴史ではアメリカに統治されていた時代があり、国内で公用語として英語だけが普及していましたが、フィリピン人としての自我を失う事のないように1973年より当時のケソン大統領によりタガログ語が公用語として定められました。

この功績からケソン大統領は『フィリピン語の父』と呼ばれ、フィリピンの20ペソ紙幣に肖像画として描かれています。

フィリピンの英語人口は国民の9割以上であり、世界的に見てもアメリカとイギリスに次いで英語が広く用いられている国として世界3位と言われています。

ちなみにセブ島のあるビサヤ地方やミンダナオ島もタガログ語は存在しますが、セブアノ語(ビサヤ語)が主に話されて母国語として使用されています。

2つの公用語を話し分けるフィリピン

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンでは、どのようにして2つの公用語を使い分けているのでしょうか?

フィリピンで公用語を使い分ける際は、話す相手とシチュエーションにより公用語を切り替えています。

一般的にフィリピンでは、タガログ語を公用語としてメインで話しますが、富裕層育ちの家庭は英語しか話さない人も多く、資金に余裕のあるフィリピン人同士は英語で会話します。

また公共の交通機関や一般的庶民が食べる食堂などはタガログ語が話され、ショッピングモールなどのセールスレディは基本的に英語で話しかけてきます。

特に近年のフィリピンでは、幼少期から英語を耳にすることも多く、子供でも流暢に英語が話せる事も多々あります。

フィリピン全土で170以上の言語が存在

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンの母語として使われる言語は172個以上あると言われています。

公用語のタガログ語と英語以外は公用語に当たらない地域特有の言語になり、有名な言語ではセブ島やミンダナオ島で話されている『ビサヤ語』です。

他にフィリピンの言語といえば、ボホラノ語、ワライ語、ビコール語、ヒリガイノン語、イロカノ語、パンパンガ語など様々存在します。

ビサヤ語を含め他のフィリピンの地域特有の言語は『言語には互換性が無く』まったく異なる言語を話します。

日本では大阪弁や沖縄弁などがありますが、フィリピンの言語の場合は文法や単語も異なり、それぞれが独自の言語を話しています。

フィリピンが言語の数が多い理由としては、7000以上の離島からフィリピンが成り立っており、独自の文化の中で言語が生まれたからです。

スペイン語がフィリピンの公用語であった歴史

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンはスペインの植民地時代があり、スペイン語が公用語として話されていた時代があります。

現在でも、フィリピンの公用語であるタガログ語やビサヤ語で使用される単語の一部は昔の名残でスペイン語が使用されています。

公用語が2つあるフィリピンのネックな裏事情

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンでは公用語が2つ存在するため、タガログ語と英語の2つの公用語を習得しなければなりません。

その為、数学や社会など他の教科へ割く時間が少なくなり、教育が疎かになっています。

また公用語にタガログ語が選ばれたことにより、フィリピンの地方の言語の衰退化も問題の一つとして挙げられます。

なぜフィリピンで英語が公用語なの

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

1900年前半からフィリピンはスペインからアメリカに統治が代わり、その際にアメリカ人がフィリピン人に公用語として『英語』を教え込んだ為、フィリピンで英語が浸透しました。

現在のフィリピンでは裕福な暮らしをする為に海外に出稼ぎに行くOFWの数が多く、フィリピン国家も英語を重視し、義務教育での英語教育に力を入れています。

フィリピンの学校教育は「K-12プログラム」と呼ばれる教育改革により、幼稚園と小学校の低学年は現地語で授業する場合もありますが、それ以外は授業内で英語が使用されます。

授業の科目により異なりますが、国語・社会・芸術・道徳などの文科系科目はタガログ語で、算数・数学・科学は英語で授業が行われます。

フィリピンが公用語の英語が流暢に話せる背景

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンの公用語である英語が流暢に話せる理由としては社会的な背景があります。

フィリピンの学校教育では英語中心で行われ、義務教育中に英語が流暢に喋れるフィリピン人が多くいます。

またフィリピンのテレビでは番組中に英語を主に喋るシーンも多々有り、生活する中で英語に触れる時間が多く、幼少期に勝手に英語が喋れるようになるフィリピン人もいます。

街にある広告や交通標識、法律や公文書は主に英語が使用されるため、フィリピンで生活する上で英語を理解する必要性は十分にあり、教育を受けているフィリピン人は基本的に英語が話せます。

公用語が混じったフィリピンで話されるタグリッシュ

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンの公用語である英語とタガログ語ですが、その両方を交えて話す独自の言語『タグリッシュ(Taglish)』がフィリピンには存在します。

タグリッシュはタガログ語と英語が自然に交わり、タガログ語の会話の中に英語の単語が使われたり、タガログ語と英語を交互に話したりと2つの言語を混然一体となり話します。

フィリピンのテレビメディアや新聞の報道なども、この様なタグリッシュを見かけることがあります。

フィリピンではバイリンガルが当たり前で、地域の言語を話せるフィリピン人はトリリンガル、クワトロリンガルの方もおり、言語の壁を超えて言葉を交えて会話します。

フィリピンの公用語・英語がメリットな一面

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンが公用語で英語を話すことにより生まれるメリットも存在します。

その大きな理由は2つあり、1つ目はフィリピン国内の求人でも多いビジネス・プロセス・アウトソーシング (BPO) の産業が盛んで、特に海外のコールセンター業の求人が多くなり、労働力が安価で今後もこの業界は成長が見込まれています。

2つ目の理由として、所得の高い海外に働きに出るフィリピン人労働者(OFW)が英語を話すことにより海外の求人を得やすいことです。

BPOに関してフィリピンは2010年にインドを抜いて世界最大の委託先になり、欧米企業に人気があります。

ちなみにフィリピンのBPOの雇用数は2005年に約10万人だったのが、2016年には約130万人の雇用があり、年間274億ドルの売り上げを生み出しています。

まとめ|フィリピンの公用語とその背景を理解しよう

フィリピンの公用語は何語?【フィリピンの公用語の歴史と背景】

フィリピンでは英語とタガログ語が公用語として使われており、それぞれの言語が社会の場面ごとに巧みに使い分けられています。

教育制度や生活文化の中で自然と複数言語を話せる環境が整っており、その語学力は国際社会でも高く評価されています。

記事の要点と注意点を以下にまとめます。

  • フィリピンの公用語は「英語」と「タガログ語」の2つ
  • 各地域ではビサヤ語など170以上の言語も話されている
  • 英語はアメリカ統治時代に浸透し、現在も教育・ビジネスで主要使用
  • タガログ語は1973年にケソン大統領により公用語に定められた
  • 英語の普及はBPO産業や海外就労(OFW)の成長にも直結している
  • 公用語2つの体制は地方言語の衰退や教育効率の課題も抱えている

多様な言語とその背景を知ることで、フィリピン文化の奥深さをより理解できるはずです。

旅行やビジネスで訪れる際には、こうした言語事情を知っておくと、現地でのコミュニケーションがより円滑になるでしょう。

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ABOUT US
小山 陽平
小山陽平|CEBU SELECT TRAVEL AND TOURS CORP. ディレクター フィリピン政府観光省認定のツアー会社を運営し、「フィリピントラベルマイスター」を取得。セブ島在住8年の経験を活かし、フィリピン文化・観光・現地事情に精通した視点から、セブ島旅行に役立つリアルな情報を発信しています。 現地ツアー会社のディレクターとして日本人旅行者向けサービスを運営する傍ら、自然環境保護活動にも参加。観光だけではわからないローカル情報や最新事情を交えながら、セブ島での思い出づくりをサポートしています。